SIMPLE

日焼け止めの新規格「耐水性(UV耐水性)」とはなに?ウォータープルーフとなにが違う?

日焼け止めの耐水性を表す新規格「耐水性(UV耐水性)」が始まりました。これまでウォータープルーフの表記が多くみられましたが、新たなUV耐水性はどのような意味合いで表記されているか説明をします。またそのUV耐水性の測定方法も国際規格ISO18861に基づき説明をします。

こんにちは、ルミルスのAIRAです🌞
2022年12月以前は日焼け止めの耐水性について、明確な測定方法の規格がなく各メーカーによる独自の測定結果だったため不透明な部分がありました。

その不透明だった耐水性や表記ルールが新規格「耐水性(UV耐水性)」によって規格化されました。

個人的には私たち消費者にとってはまだ不透明のような気がするため、ルミルスではみなさんに明確にわかってもらうために補足して説明と検証時の耐水性測定方法を説明します。

UV耐水性の基本

UV耐水性はSPFの紫外線防御効果の水への耐性を示すものとなります。

UV耐水性の種類

  • ★(または☆)
  • ★★(または☆☆)

ウォータープルーフとの違い

これまでのウォータープルーフの表記は水で落ちにくいことを表現する使われ方が多かったのですが、水に落ちにくい=SPF効果の持続というわけではありませんでした。

UV耐水性のように決められた方法によって測定されたSPF値を出してるわけではないので、ウォータープルーフだから水に強く紫外線防御時間が持続するということではないので注意をしてください。

耐水性試験方法

ISO(国際標準化機構)の国際規格ISO18861に基づき、2022年12月1日に日本化粧品工業連合会の自主基準として導入されています。

水浴条件

  • 合計 40 分(20 分×2 回)の水浴条件の場合
    耐水性効果ありと判定された場合には「UV 耐水性★」または「UV 耐水性☆」と表記する。
  • 合計 80 分(20 分×4 回)の水浴条件の場合
    耐水性効果ありと判定された場合には「UV 耐水性★★」または「UV 耐水性☆☆」と表記する。

水温

30度(±2度)

水流

有り

水浴の基準とは

水浴の基準とは

これまでCosmetics Europeが定義していた耐水性SPF値の測定方法が、2020年に国際標準化機構(ISO)によって標準化されました。すなわち、従来は各国で異なる方法で測定されていた耐水性SPF値が、国際的に統一された測定法で測定されるようになりました。

水浴スケジュール

製品を塗布した後は、15~30分間自然乾燥

  1. 水に20分間浸漬
  2. 15分間自然乾燥 (タオル不使用/風乾)
  3. 水に20分間水に浸漬
  4. 15分間自然乾燥 (タオル不使用/風乾)
  5. 水に20分間水に浸漬
  6. 15分間自然乾燥 (タオル不使用/風乾)
  7. 水に20分間水に浸漬
  8. 15分間自然乾燥 (タオル不使用/風乾)

※★は5番まで★★は8番まで

UV耐水性の規格

2020年9月にISO(国際標準化機構)の国際規格として発行されているISO18861を日本化粧品工業連会の自主基準として2022年12月1日より導入されました。

出典元:日本化粧品工業会(粧工会)

https://www.jcia.org/admin/information/detail/code/00010742

出典元:ISO(国際標準化機構)

https://www.iso.org/standard/63659.html

日焼け止めにおけるUV耐水性の重要性

UV耐水性を重視するシチュエーションは主に夏場の屋外活動時です。

UV耐水性の測定は汗は考慮されているわけではないので外部からの水への耐性テストによるものです。個人差がある発汗量については測定が難しいので、発汗量が多い人はUV耐水性だけをあてにせずに細かく塗り直しをするようにしましょう。

UV耐水性の注意点

個人的には国際標準規格であっても測定時の水浴方法はマリンスポーツとはかけ離れたものかと思います。肌と肌の接触もありますし、ものすごい勢いで水から出入りすると思いますのでUV耐水性は目安として活用し、小まめに塗り直しをしなければいけないということは忘れないようにしましょう!