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日焼け止めの「SPF」を完全解説!日焼けしないSPFの選び方から効果までの必読ガイド

日焼け止めの「SPF」ついて詳しく解説します。SPFの効果的で肌に優しい日焼け止めを選べるようにしましょう。紫外線B波(UVB)から身を守ることで赤くなる日焼け(サンバーン)を防ぐことができます。SPF値が高いと肌への負荷も大きいので利用シーンや利用時間別にまとめています。

こんにちは、ルミルスのAIRAです🌞
日焼け止めを選ぶときにSPFという単語を目にしますが、効果的なSPF数値を選べていますか?

高価な日焼け止めを買ったとしても、SPFの意味を誤り肌に合わないものを選んでしまうこともあるかもしれません。この記事では、SPFの正しい知識と選び方、そして効果的な使用方法についての必読ガイドになります😉

SPFの基礎知識

Sun Protection Factor(サンプロテクションファクター)を略してSPFといいます。和訳だと「日光防止指数」や「紫外線防御効果」とも言います。

SPFは紫外線B波(UVB)を防ぐ指標

UVBは日焼けをすると赤くなる方の紫外線です。例えば夏にレジャーへ出かけた後に真っ赤になり椅子に座ったり、お風呂に入れなくなるようなヒリヒリする日焼けの仕方をサンバーンといいます。

UVBの健康への害

日焼けで赤くなる現象を「日光皮膚炎」や「紅斑」ともいいます。このように日焼けは火傷に近い症状に肌が焼ける事で、この炎症が、赤み、腫れ、熱感、痛みなどの症状を引き起こします。

さらに日焼けは皮膚がんの原因にもなりますので正しい知識と対策が必要になります。

SPFの後にある数字の意味

日焼け止め商品に記載している「SPF50」などの後ろの数字をSPF値といいます。

SPF値の本質

SPF値の本質は赤くなる日焼け(サンバーン)をするまでの時間をどのぐらい伸ばすかの数値です。肌質によりますが塗ることで完全に防ぐわけではないので自分の肌質を理解しつつ、定期的な塗り直しをしなければ日焼けから肌と身を守ることはできません。

SPF値の大小の違い

SPF値の最大値は50までとなっています。昔は数字の最大値の指定はなかったため「SPF100」という表記もあったそうです。SPF50以上からは健康面への被害や効果も差も少ないため、日本国内ではSPF50以上からは「SPF+」という表記で統一されることになりました。

最高値

日本ではSPF50が最高値です。

SPF50+の効果

もし最高値がないとした場合はSPF100とか数字でわかりやすいですが、現在はSPF51であってもSPF999であっても「SPF50+」という表記になります。

そのため「+」に付加価値を求めないほうが良いのが無難です。

SPFの効果継続時間・効果持続性

効果継続時間

SPF値は1につき、日焼け(サンバーン)をするまでの時間となっています。日焼けする時間までの長さは個人差はありますが大半の商品は15分から20分で計算をされています。

標準肌の場合

肌が日焼けをして炎症を起こすまで20分かかる人を標準肌として計算します。

SPF値

継続時間

SPF5

100分(1時間40分)

SPF10

200分(3時間20分)

SPF20

400分(6時間40分)

SPF30

600分(10時間)

SPF50

1000分(16時間40分)

敏感肌の場合

肌が日焼けをして炎症を起こすまで10分かかる人を敏感肌として計算します。

SPF値

継続時間

SPF5

50分

SPF10

100分(1時間40分)

SPF20

200分(3時間20分)

SPF30

300分(5時間)

SPF50

500分(8時間20分)

超敏感肌の場合

肌が日焼けをして炎症を起こすまで5分かかる人を敏感肌として計算します。

SPF値

継続時間

SPF5

25分

SPF10

50分

SPF20

100分(1時間40分)

SPF30

150分(2時間30分)

SPF50

250分(4時間10分)

屋内にいる時につけた場合

効果時間はつけてからスタートすると思ってください。

SPFの耐水性

2022年12月から「ウォータープルーフ」という表記は「UV耐水性」という表記になりました。

SPF値とUV耐水性は密接な関係がありますがUV耐水性は別の記事で詳細を紹介しますので関連記事をご確認ください。

SPF値の肌への負荷

SPF値が大きいほど肌に優しくない(高負荷)です。しかし成分によってはSPF値が高くても肌に優しいこともあります。

SPF値

負荷

利用シーン

SPF5

コンビニなど軽い外出時

SPF10

午前中だけの軽い外出時

SPF20

屋外活動少な目の外出時

SPF30

日差しの強い外出時

SPF50

常に屋外にいるレジャーの時

成分によって異なる肌への負荷

SPFの成分は、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の2種類があります。成分によって肌への負荷が異なりますが、紫外線吸収剤の方が肌への負荷がかかるといわれています。

紫外線吸収剤

  • オキシベンゾン
  • メトキシケイヒ酸オクチル
  • エチルヘキシルメトキシシンナート
  • ジメチルシクロヘキシルセバケート
  • ホモサラシル酸エチルヘキシル
  • アボベンゾン
  • チノン系吸収剤
  • ベンゾフェノン系吸収剤

紫外線散乱剤

  • 酸化チタン
  • 酸化亜鉛
  • タルク
  • マイカ
  • シリカ
  • 酸化鉄
  • 酸化銅

紫外線吸収剤を使っていない商品の見分け方

成分で覚えることは初心者の方には難しいので日焼け止めを選ぶ際のポイントとして抑えておくべき用語を覚えておきましょう。紫外線吸収剤がはいっていない肌に優しい商品はこのように表現されていることが多いです。

  • ノンケミカル日焼け止め
  • 無添加日焼け止め
  • ミネラル日焼け止め
  • オーガニック日焼け止め

SPF測定は国際基準で定められている

SPF測定は国際標準化機構の「ISO24444」に規格化されています。日本では標準規格で商品が作られているので製品によって誤差はないでしょう。

国際標準化機構 (International Organization for Standardization

簡単に説明をするとISO規格は国際標準として定めて標準化をすることです。国や会社によって測定方法が違ったら誤差がでてしまいますがからISO規格でSPFが標準化されているいうのは安心できます。

リンク:Cosmetics — Sun protection test methods — In vivo determination of the sun protection factor (SPF) — Amendment 1

日本化粧品工業会

日本化粧品工業連合会では、2020 年2月21日付「日本化粧品工業連合会 SPF 測定法基準の改定について」(2020粧工連004号)を自主基準として運用しておりますが、この自主基準に取り入れたISO24444(2019)につきまして、2022年3月にISO24444:2019/Amd.1:2022として一部修正点がISO(国際標準化機構)から発行されました。

引用元:日本化粧品工業会

2020年2月21日に国際標準化機構のISO24444に準じて改訂を行いましたが、2022年3月から日本化粧品工業会の自主基準も取り入れ測定されています。

日本規格協会グループ

日本規格協会グループでも日本化粧品工業会の自主基準を取り入れた規格が利用されていることが記載されています。

リンク:ISO 24444:2019/Amd 1:2022 追補1-化粧品-日焼け防止効果の試験方法-日焼け防止指数(SPF)のインビボ測定

国や地域によるSPFの違いと理解

  • ハワイ州
  • パラオ共和国
  • キー・ウェストビーチ(米国フロリダ州)
  • ボネール島(オランダ領)
  • アメリカ領バージン諸島
  • アルバ島(オランダ領)
  • メキシコ自然保護区域

看護師から見たSPFの選択

SPFに焦点をあてると紫外線散乱材のみを利用したSPF30程の肌に優しい商品を選び、定期的に塗り直しをするようにするのをおすすめします。

しかし年々強まっている紫外線による健康への害は体に蓄積されています。端にSPF値が高いものだけではなく利用目的や成分を意識した製品を選ぶ人が多くなってきています。紫外線吸収剤は国によっては環境にも体にも有害物質として見られる傾向があるので、SPFだけではなく本当に自分と使うタイミングにあった日焼け止めを選ぶようにしましょう。